スタッフブログ

見えないところこそ、確かな基準で-品質のばらつきをなくす、私たちの品質管理への取り組み

持続可能な社会への適応
品質管理イメージ

工務店を経営していて、最も心を砕いているのが「品質の均一化」です。どのお客様にも、同じ高い水準の住まいをお届けしたい。その思いが、私たちの品質管理体制の原点にあります。家づくりにおいて、建築基準法で明確に定められているのは、実はわずか9%程度に過ぎません。残りの91%は、いわば「グレーゾーン」。職人の経験や現場管理者の判断に委ねられている領域なのです。だからこそ、施工品質にばらつきが生まれやすい。これが住宅業界の現実です。
私たちは、この曖昧な領域にこそ、明確な自社基準を設けることが重要だと考えています。

「検査」ではなく「監査」という品質管理

自社基準による現場管理で最も大切なのは、後戻りできない重要なタイミングで、確実にチェックすることです。壁の中に隠れてしまう前に、基礎が固まってしまう前に、屋根が葺かれてしまう前に。私たちは工程の中で10回の主要なタイミングを設定し、そこで必ず現場をチェックします。
もし基準に適合しない箇所があれば、その場で改善し、次の工程へ進む。これは単なる「検査」ではなく、「監査」という一段上の品質管理の仕組みです。

この基準は「標準施工手引書」としてまとめ、設計スタッフ、現場管理者、そして協力業者の職人さんたちと常に共有しています。手順や許容範囲が明確に記されているため、誰が施工しても、誰が管理しても、同じ判断基準で品質を保つことができる。経験の差やスキルの違いに左右されない、安定した品質が実現できるのです。

お客様と現場をつなぐ「見える化」

「家づくりの現場で、今何が行われているのか分からない」。そんなお客様の不安を解消するため、私たちは現場施工品質監査システムアプリケーション「GenKan-NS®」を導入しています。
このシステムを通じて、お施主様はパソコンやタブレットから、いつでも現場の状況写真を閲覧したり、工事の進捗を確認したりすることができます。現場の見える化は、お客様の安心に直結します。

システム内の掲示板機能を使えば、工事担当者との質問やデータのやり取りも簡単です。時系列に沿って記録が残るため、認識のずれによるトラブルを未然に防ぎ、スムーズなコミュニケーションを実現します。
そして建物完成後には、工程記録を一冊にまとめてお渡ししています。将来のリフォーム時や、万が一売却される際にも、この一冊が建物の価値を証明する貴重な資料となります。

第三者の目で、さらなる信頼を

自社基準をいくら厳しくしても、それが本当に適正に運用されているかは、外部の目でチェックされてこそ、真の信頼につながります。私たちは業界唯一の施工品質コンサルティング会社「NEXT STAGE」による第三者監査を取り入れています。

NEXT STAGEによる監査

NEXT STAGEの監査が特別な理由

NEXT STAGEの第三者現場品質監査は、単なる検査ではありません。お施主様からの信頼と安心を担保するために、私たちの品質管理が自社で適正に実施されているかを、第三者の立場から厳しくチェックしていただく仕組みです。
監査は詳細な監査項目書(チェックリスト)に基づいて実施されます。このチェックリストには、構造の安全性、断熱・気密性能、防水施工、設備配管など、住宅品質を左右する重要項目が網羅されています。自社のスタッフによるチェックとは異なり、あえて外部の専門家の目を通すことで、見落としや慣れによる甘さを排除できるのです。

継続的な改善サイクル

NEXT STAGEからは定期的に監査報告とデータが提供されます。このフィードバックは非常に貴重です。指摘された事項は即座に現場で改善するだけでなく、なぜそのような問題が発生したのか、再発防止のために何が必要かを社内で徹底的に検証します。
監査データは社内スタッフの教育にも活用しています。実際の現場で発見された不具合事例を共有することで、現場管理者の目を養い、判断力を高める。協力業者の職人さんたちとも監査結果を共有し、技術研修の機会を設けることで、チーム全体のスキルアップを図っています。

NEXT STAGE監査記録書

お施主様にとっての安心

第三者監査の最大の意義は、お施主様にとっての「裏付け」があることです。私たちがどれだけ「品質管理をしっかりやっています」と言っても、それは言葉に過ぎません。しかし、独立した専門機関による監査を受け、その結果を開示できることは、お施主様にとって何よりの安心材料となります。
NEXT STAGEの監査によって、私たちの施工品質には客観的な裏付けがある。この透明性こそが、お客様との真の信頼関係を築く基盤だと考えています。

見えないところにこそ、こだわりを

壁の中、床下、天井裏。完成してしまえば見えなくなる部分こそ、住まいの本当の品質が現れる場所です。そこに妥協しない。曖昧にしない。明確な基準を持ち、確実にチェックし、記録に残す。
お客様の大切な住まいだからこそ、私たちは見えないところにこそ、確かな基準と誠実な施工でお応えしたいと考えています。