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「築60年の寒い母屋も断熱性能アップで快適に」断熱リフォーム実施レポート

京都市内でも最低気温が氷点下となった1月某日、令和4年にご実家の断熱リフォームをされたお客様にその暮らし心地を伺う機会をいただきました。ご協力いただき、心より御礼申し上げます。

まずはじめに住宅の断熱性能を高めるとは、室内の熱を逃さず、また屋外の熱を室内に伝えないようにすることです。これにより、暖房・冷房機器の稼働効率が高まり、結果的に暖冷房のために使用するエネルギーを抑えて、いわゆる「省エネな家」にすることができます。

断熱性能を高めるメリットはこれだけではありません。入浴のために暖かい居間から寒い浴室へ移動したときに、血圧が急激に変化して倒れたりする「ヒートショック」を防ぐなど、命や健康にも断熱性能は影響を及ぼすのです。
「断熱性能が高い家に暮らすには、家を建て替えないといけないのか?
というのは、お客様からよくいただくご質問です。そのときに私たちがお答えしているのは「建築の構造にもよりますが、リフォームでも十分に高断熱の家にすることができます」ということです。

今回ご紹介するのは、奈良県奈良市におけるリフォーム事例です。実際の事例をご覧いただくことで、「断熱リフォーム」を、より具体的にイメージいただけるものと考えております。
最後にインタビュー動画も掲載させていただいておりますのでぜひご覧ください。

「古い家だから寒くても仕方がない」とあきらめず、この事例を参考に家の高断熱化を考えられるのはいかがでしょうか。


この記事の内容

  • 「断熱リフォームにいたるまでの道のり
  • 「部分断熱リフォーム」という選択肢
  • 断熱リフォーム後の暮らし心地
  • リフォームをするなら今年がおすすめです。
  • インタビュー動画

■「断熱リフォーム」にいたるまでの道のり

ご家族の暮らし方の変化に伴い、ご実家の母屋でお母様と同居することになったY様ご家族。しかし、母屋は築60年以上経過した住宅。壁は土壁で、1階に4室あった和室は襖で仕切られているため、断熱性能は低く、また、浴室が母屋と別棟になっているなど、寒い時期の暮らしに不安を抱えるものでした。

一時は建て替えも考えてみたものの、先祖代々の土地に建ち、お母様が慣れ親しんだ母屋を受け継いでいきたいという思いもあり、リフォームを行うことに。幸いにも、建物調査の結果、蟻害や腐朽もそれほどなく、建物構造はしっかりしていることも分かりました。

そしてインターネットの情報などを調べていく中でY様が知ったのが「断熱リフォーム」でした。


■「部分断熱リフォーム」という選択肢

断熱リフォームの計画を進めていく中でネックになったひとつが費用。延べ床面積が約57坪と規模の大きい建物であったため、全面リフォームは予算的にも厳しいことがわかってきました。また、これまでの暮らしを大きく変えたくないというお客様のご意向も尊重し、部分的にそのまま残す部分を設けることに。結果として、建物のおよそ3分の2を「部分断熱リフォーム」することになりました。その中には、入浴するためには外を通らなければならない浴室と、そこをつなぐ廊下も含まれます。

工事を行う部分と行わない部分の間では、写真のように室内にサッシを入れたり、階段を囲うように断熱材を入れたり、建具を設置することで冷気が入ってこない工夫がされています。


■断熱リフォーム後の暮らし心地

工事後の暮らし心地についてもお伺いしました。暖房は今までと同じように使用していると暑くなり過ぎるので、こまめにON/OFFしているとのこと。また、外気温が氷点下になる時期、就寝時に暖房を停止しても、翌朝の室内は16〜7℃ほどに保たれているそうです。


■リフォームをするなら”今”がおすすめです!

「ヒートショックが心配なのでリビングとお風呂を暖かくしたい」、「この冬、自宅がとても寒かったので窓を二重窓にしたい」、また、「光熱費が上がっているのでキッチンや給湯器などの設備を省エネ性能の高いものに変えたい」などお悩みの方は、小林工務店にぜひご相談ください。ご要望に応じて、私たちが最善のご提案させていただきます。また、「リフォームによって暮らしがどう変わるの?」という疑問についても、具体的な事例を交えながら、ご紹介をしています。

なお、今年令和5年は、国土交通省と環境省、経済産業省の3省が「2050年カーボンニュートラルの実現」に向け、家庭部門の省エネを強力に推進するべく、3つの補助事業を新たに創設しました。これにより、断熱リフォームや省エネリフォームに対して、補助がされるようになりました。(ちなみに、「カーボンニュートラル」とは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」 から、植林、森林管理などによる「吸収量」 を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。)
さらに、令和5年11月10日には、3省同時発表という形で「住宅の省エネ化の支援強化に関する予算案が閣議決定された」ことが報じられ、「家庭に対しては、子育て世帯や若者夫婦世帯の省エネ住宅の取得の支援を行うとともに、省エネ改修、断熱窓への改修、高効率の給湯器の導入支援をワンストップの窓口を設置して進める。」とし、11月2日に閣議決定された令和5年度補正予算案に、住宅の省エネ化への支援を強化するための補助制度が盛り込まれました。
『住宅の省エネ化の支援強化に関する予算案が閣議決定されました ~新たな住宅の省エネ化支援制度案の概要~』(経済産業省ニュースリリースより)

補助対象となるのは、窓、断熱改修のほか、キッチン・トイレ・お風呂・給湯器・水栓などの水廻りの設備も含まれます。

(経済産業省・関連資料「住宅の省エネリフォームへの支援の強化【3省連携】(PDF形式:229KB)」より)

もちろん今回の措置は、国会で予算が成立することが前提となりますが、この期間に工事をすることができれば工事内容に応じて5万円〜200万円の補助を受けることができる大型の補助金です。ただし、予算には上限があるので、早めの申し込みがベスト。
リフォームをするなら「今」がおすすめです!!


<建物情報>

間取り図

工事現場:奈良県奈良市
規模:木造2階建 延べ床面積:187.87㎡(56.83坪)
※1階床面積127.36㎡(38.52坪)/2階床面積60.51㎡(18.30坪)
工事内容:断熱リフォーム、内装替え
工事期間:約3.5ヶ月
工事面積:約91.92㎡(27.80坪/1階和室2室以外)
費用:約1840万円
家族構成:3人(ご夫婦・お子様1人)


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