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HEAT20G3グレードがこれからの小林工務店の標準仕様です

新しい暮らし方を提案する高性能住宅づくりに着手

さる令和3年11月6日、好天に恵まれる中、南丹市日吉町にて上棟祭を執り行いました。この住宅は、これから求められるであろう住宅の性能を実証するとともに、都市近郊の自然に恵まれた環境に居を構えての、暮らし方・働き方を提案することを目的としています。

この住宅の特徴は、大きく3つあります。まず、高水準の断熱性能により、一年を通して快適に暮らせる温熱環境。次に、将来的に想定されるエネルギー価格の上昇や社会が求める家づくりを見据えた省エネルギー性能。そして、新しい暮らし方、働き方の提案です。

高水準の断熱性能と省エネ性能

これらの3つの特徴の中で、今回は断熱性能と省エネルギー性能に焦点を当てます。

住宅の断熱性能を高めることで、冬の寒さや夏の暑さから住む人を守り、また、少ないエネルギーで快適な室温を保つことができます。住宅全体が魔法瓶のようだとイメージするとわかりやすいでしょう。そして、私たち小林工務店がこれからの標準性能にしようとしているのが、「冬期間の体感温度が概ね15°Cを下回らない」ための断熱性能です。

少し専門的になりますが、この性能は「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術委員会」、略してHEAT20が定めた「G3グレード」に相当します。ちなみに、グレードは3段階あります。G1グレードは、冬期間の体感温度が概ね10°Cを下回らない、G2グレードは、同じく13°Cを下回らない性能です。G1からG3になるにつれ、断熱性能は高くなっていきます。

断熱性能を得るためには、基礎(床下)・屋根・壁に断熱材を施工することになります。今回のコンセプト住宅の場合は、基礎に100ミリ厚のポリスチレンフォームを、屋根に120ミリ厚の硬質ウレタンフォームを、また壁は室内側から100ミリ厚の硬質ウレタンフォームを施工し、さらに外側から45ミリ厚の硬質ウレタンフォームを施工するという、「デュアル断熱(ダブル断熱)」となっています。

また、住宅において、熱の出入りが最も激しいのは開口部、いわゆる窓です。そのため、基礎・屋根・壁と同様に窓の断熱性能も高める必要があります。そのため、今回はLow-Eガラス三層の窓にすることにより、高い断熱性能を得ています。「Low-Eガラス」とは、ガラスの表面にLow-E膜と呼ばれる特殊な金属膜(酸化錫や銀)をコーティングしたガラスのことです。この見た目は透明な金属膜が、太陽の熱や部屋を暖房で暖めた熱を吸収・反射することで熱が逃げることを抑え、夏には強い日射熱の侵入を防ぎます。

HEAT20のG3グレードは高額?

このように住宅の外側全体(これを「外皮」と言います)の断熱性能を高めることでG3グレードの性能を得ている訳ですが、やみくもにグレードを高めることには課題もあります。建築コストの問題です。断熱材を二重に施工するデュアル断熱(ダブル断熱)やトリプルガラスのサッシを採用すると、どうしても建物の本体価格は高額になってきます。そのため、当初お考えになられていた予算をオーバーするからと、高グレードの断熱性能にすることを躊躇される方も実際にいらっしゃいます。しかし、ここで大切なことは、建てる時の初期コストと完成して暮らしていくランニングコストを合算して考えることです。

一般的な住宅と高グレードの住宅とのランニングコストの差は光熱費にあらわれてきます。下のグラフや表は、平成28年省エネ基準の住宅と、今回のコンセプト住宅との光熱費の比較シミュレーションです。コンセプト住宅は、1年間で115,130円、35年間にわたり暮らしたとすると4,029,550円の光熱費を節約することができます。さらに、太陽光発電システムを搭載して、消費する電気を自家発電でまかない、さらに余った電気を売電することを想定すると、その差は1,527万円ほどまで広がります。

このように、初期の建築コストが割高だったとしても、その後に生活していく中での光熱費でその差額を回収することができます。さらに、今後のエネルギーに関わる世界的な状況によっては、電気・ガスの料金が上昇することも考えられますから、上記の差はさらに開くことも予想されます。また、仮に初期コストと光熱費の差額合計がトントンであったとしても、数十年にわたり温熱環境に優れた家で暮らせるという、数字には表れないメリットもあります。家づくりをする際には直近の建築費用だけでなく、長期的な視点で考えることが大切ですし、その根拠となるシミュレーションデータを示してくれる住宅会社をパートナーに選ぶことがさらに重要となってきます。

ぜひ体感いただきたい住宅です

ここまで、数字を中心にHEAT20のG3グレードの住宅のメリットをお伝えしてきましたが、最も着目していただきたいのは「暮らし心地」です。冬期間の体感温度が概ね15°Cを下回らない断熱性能に優れた家は、部屋の上下間、あるいは部屋間の温度差が少ないため、足元の冷えやお風呂の脱衣所の寒さとは無縁です。これは温熱環境が身体に与えるストレスや負担を軽減することにもつながります。下のグラフは近畿大学の岩前篤教授らによる、各種疾患の改善率と住宅の断熱性能の関係性についての研究結果です。一般的な断熱性能の住宅から高い断熱性能の住宅に引越した場合、各種疾患が改善されていることがわかります。

小林工務店では、このようにストレスや身体への負担を軽減でき、合わせて光熱費も削減できるHEAT20のG3グレードの住宅を広く普及させていくために、この住宅を多くの方にご見学、体感いただける機会を設ける予定をしております。完成は令和4年の3月を予定。その頃には、見学のお申し込み方法など、より具体的なご案内ができるかと考えております。どうぞご期待ください。

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